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ヘンリーⅡ

現実に起こりそうなシチュエイションを想定して必要な表現を練習する、というのは英会話の授業の基本です。
が、時には、これってちょっと想像力も必要かな・・・という場面もあるわけです。
たいていの生徒は、そのシチュエイションを自分なりに解釈し、想像しながら、ターゲットとされている表現のバリエーションを身につけようと練習するのです。

ある日のレッスンでの出来事。
あたしは、あまりにも初歩的な表現を説明するための、そのシチュエイションを現実のものに想定することをすっかり忘れていました。
これくらいのこと・・・と、油断していたのかもしれません。

その日のTEACHING TARGETは、家族の紹介。

"Who is she?"

"She is my mother."

"What is her name?."

"Her name is Hanako."

たったこれだけの事を覚えてもらうのが、その日の目標でした。
この授業のために、家族それぞれのイラストを用意して、ホワイトボード上に家系図を作りました。
かわいい男の子のイラストを指さし、「いいですか。これ、80年前のヘンリーさんですよ。いいですね」というところから始まりました。
これが、英会話講師として、してはいけないことをしてしまった瞬間でした。
なんせ、相手はヘンリーさんですので。 

H: はぁ、えらいまぁ、かわいらしいでんなぁ。それ、わたしですかぁ?そんな帽子、あの頃はおまへんでしたけどなぁ。

S: はい。これヘンリーさんです。きっともっとかわいらしかったと思いますけどね(笑)

H: いやぁ、そんなぁ、まぁ、あの頃はねぇ、まぁ、かいらしかったですわ、わたしもねぇ(笑)

S: はい、そしたら、この人はだれですか?

H: それはお母さんですなぁ。

S: そうですね。お母さんです。英語ではマザーと言います。

H: まざあ・・・言いまんの?はぁ・・・こら、えらい勉強になりまんなぁ・・・


そんなにいちいち関心していただかなくても・・・と恐縮してしまいます。
 

S: おかぁさんのお名前、何でしたか?

H: ・・・・・んんん・・・・なんでしたかいなぁ・・・・

お父さん、お母さんの名前は覚えてないとのことでしたので、名前を尋ねて答えるところは、また次回の課題にしようと、急遽予定を変更しました。
とりあえず、お父さん、お母さん、おじいさん、おばあさん、この4つの単語だけを今日は覚えてもらいましょうと。

S: じゃぁ、これはだれでしょう?

H: それは、おじぃさんでんなぁ。

S: そうです。おじぃさんですね。おじいさんは・・・

H: デンザエモン!

S: は?

H: あのね、せんせい、おじぃさんはね、デンザエモン、いいまんねん!

S: ・・・・・・ん?

H: 伝左右衛門いう名前でんね。もう、死にましたけどなぁ。

S: ・・・・・・・

H: それでねぇ、おばぁさんも死にましたけど、シカ、いいまんね。

S: おじぃさんが伝左右衛門さんで、おばぁさんがシカさんとおっしゃるんですか?

H: はぁ、もう二人とも、死によりましたわぁ!

S: あぁ、そうですか、それはどうも、残念なことで・・・
 
生きたはったらそれはギネスものでしょう。
それに、なぜ両親の名前覚えてないのに、祖父母の名前は、しっかり覚えていらっしゃる?

ヘンリーさんを男の子に設定してしまった、あたしのミスでした。
やはり、おじいさんを指して、「これ、ヘンリーさんですよ」とすべきだったのです。
と、大反省を始める頃、水を得た魚のように、また勝手にしゃべり出していた・・・・じいさんでありました。

コメント

人に説明する時は、上手な喩えが大事ですよね。
自分も先日連れに「バタフライ・エフェクトって何?」と訊かれて、
「まあ日本語で言うと、風が吹くと桶屋が儲かる、ってことだ」と説明して、
「それはどっちかっていうと、塞翁が馬じゃないの!?」と突っこまれてしまいました(汗)。

ヘンリー、万歳!

いやぁ~、最高ですね、ヘンリーさん。
父母の名前は・・・v-356 祖父母はバッチリなのに・・・v-361 ヘンリーさんへの授業、時間が足りないのでは!?
Ⅲも、ありそうですね・・・v-290 

ヘンリーさんの向学心には恐れ入ります。
でも、学ぶことより学んでいる自分がすきなのかもしれませんね。
この飄々とした感じ、なかなか若造には出せません。

授業が進みませんなー。
まあヘンリーさんの趣味ならしょうがないけどね(笑)

わざとじゃないところが憎めないですよね。
デンザエモンにシカ・・・時代を感じます

最初はヘンリーさんに手こずるさっちさんを応援していたんだけど、
なんだかヘンリーさんのことが好きになってきました…(笑)。

なんか読んでて笑ってしまった^^
だって、会話してる2人の姿を想像すると。。。
でも、父母の名前忘れるなんて!
でもでも、私も最近、お父さんおいくつ?って聞かれても、即答出来なくなってきました^^;
それもなんか情けないなぁ。。。ちゃんと覚えなおそうっと^^

★コメントおおきに~★

>八咫烏さん
ん~~その3つ、似てるようで微妙~に違うようで・・・
塞翁が馬・・・・ちと違うような?(笑)
実は「バタフライ・エフェクト」って言葉は初めて聞きました。
映画も見てみます~

>うだぷーさん
あれね、あたしが思うに、お父さんとお母さんの名前じゃなかったのかなぁ~って(笑)
授業の時間ね・・・あれ以上、時間があったら、あたし、耐えられませんでした。。。(汗)

>こみさん
そうそう、その通り!
学んでいる自分・・・・というより、「学んでるつもりの自分」に満足されていたように思いますね~
確かにあの飄々は、80年の年月によって培われたものなのです。
まだまだ若いモンにはマネできまへん!(笑)

>みずいろは~ん
授業、進みませ~ん!
3年経っても、テキストの半分も進んでいませ~ん!!(笑)

>ダディーズドリーム
全くの「天然」です、はい(笑)
なんとも、日本らしい名前ですよね。
デンザエモンはチョンマゲ結ってたんかなぁ~

>morning starさん
えぇえぇ、皆さん、そうおっしゃいます(笑)
スクールのスタッフも、あたしの家族でさえも、そう言ったものですよ・・・
あたしだって、傍観できる立場だったら、大のヘンリーファンだったと思いますもの!

>まみちゃん
2人の会話する姿~!
かみ合わない会話にコケまくるあたしと、飄々とマイペースをつらぬくじいさん。
台本のない漫才、そのものですわ(笑)

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★さっち★

Author:★さっち★
京都のさっちでございます。
おなじみ「ピンクのぶた」!
幸せのおすそ分け、したりされたり・・・
という思いで、昔と同じ
【Glucksschewein】です。

 

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